1.全国大会概要
【日程】
5月9日(土):公開講演会、総会、学会賞授賞式、 研究発表会、情報交換会
5月10日(日):現地検討会
【会場】
東京都立清澄庭園 大正記念館
アクセス:都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河」(E14・Z11)駅下車 徒歩3分
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【1日目】
9:30 清澄庭園 大正記念館にて受付
9:50 会長挨拶・主旨説明
10:00 公開講演会「文化財庭園の樹木の管理」 亀山 章(東京農工大学名誉教授)
11:30 昼食休憩/理事会
12:30 総会・学会賞授賞式
13:15 学会賞受賞者講演
13:55 研究発表会進行説明
14:00 研究発表1 加藤 友規(植彌加藤造園株式会社 京都芸術大学大学院)
14:20 研究発表2 平井 美鈴(東京農業大学) ほか
14:40 研究発表3 河野 和也(会社員)
15:00 研究発表4 鈴木 誠 (東京農業大学グリーンアカデミー )ほか
15:20 休憩
15:30 研究発表5 土屋 武詞(公益財団法人 東京都公園協会)
15:50 研究発表6 小椋 菜美(兵庫県立大学緑環境景観マネジメント研究科淡路景観園芸学校)
16:10 研究発表7 阪上富男(植彌加藤造園株式会社) ほか
16:30 研究発表8 Hong Seunghoon (東国大学)
16:50 研究発表9 LEE YoungKyoung (東国大学)
17:10 閉会挨拶
17:15 解散
18:00 情報交換会(東京都立清澄庭園 大正記念館)
20:00 終了
公開記念講演 「文化財庭園の樹木の管理」
東京では、浜離宮恩賜庭園等の国や都に名勝や史跡等に指定された、いわゆる文化財庭園について発掘調査や保存修復が進展し、文化財庭園の機能・意匠に関する情報が蓄積されつつある。また、浜離宮恩賜庭園や小石川後楽園等の江戸期の絵図に代表される史資料の精査から、庭園の利用が極めて多様であったこともわかってきた。
本講演会では、東京都の「文化財庭園の保存・復元・管理等に関する専門委員会委員」である亀山章氏に、文化財庭園の修復や復元に関する全般的な考え方及び、庭園景観を大きく左右する植栽の取扱いについてご講演いただく。
登壇者プロフィール
亀山 章(かめやま あきら) 東京大学農学部卒業。農学博士。信州大学農学部教授、東京農工大学農学部教授を経て、現在、東京農工大学名誉教授。東京都 文化財庭園の保存・復原・管理等に関する専門委員会委員、文化財指定庭園保護協会会長など。
研究発表概要
◆加藤 友規(植彌加藤造園株式会社/京都芸術大学大学院)
「高陽院跡遺跡が伝えるもの」
概要:京都市中京区の堀川丸太町東側に、ITP株式会社(印刷会社)の社屋がある。この場所は、平安時代中期に藤原頼通が平安京左京二条二坊に営んだ邸宅「高陽院」の敷地内に該当する。昭和56(1981)年より数度にわたり発掘調査が実施され、園地の州浜や景石が検出されている。
この度、縁あって同社が保存している景石を見学する機会を得た。これを機に、発掘成果物の保存の現状と、それらを研究・教育へどのように活かしていくべきかについて考察したい。
◆平井 美鈴(東京農業大学)・粟野 隆(東京農業大学)
「観音信仰寺院に補陀落山の世界がどのように表現されているのか」
概要:本論文では、久保智康論文すなわち、観音信仰寺院に「池」、「岩崖・窟」、「観音を祀るための堂宇」の3 条件があるとき補陀落山の見立てと考えるという仮説を検証した。補陀落山が描かれた8 枚の絵図を対象に、上記3条件の表現を分析した結果、8 枚中7 枚に上記3 条件が確認できた。那谷寺、石山寺、瑞泉寺、永保寺、滝谷寺の観音信仰寺院の事例調査からも「池」、「岩崖・窟」、「観音を祀るための堂宇」の存否を検証した。
◆河野 和也(建築士)
「田村剛による「実用主義の庭園」の提案とその影響について
-建築家 山田醇の住宅との関連において-」
概要:大正11 年の平和記念東京博覧会文化村に示された住宅の庭園は田村剛によった。本稿では、その影響を雑誌『住宅』『庭園』『住宅と庭園』中に探る。山田は、自邸を対象に設計案を募っており、田村と共に『住宅と庭園』の創刊にも関わった。前者の入選者には平山勝蔵がおり、後者においては西川浩、後藤健一らに作品発表の場を提供した。筆者は、それらの根本に実用主義の庭園の影響を見るのであるが、そのような事例を、建築家を含めた作例に紹介する。
◆鈴木 誠(東京農業大学グリーンアカデミー)・平井 早帆(鎌倉市都市景観部)・
奥山 信治(鎌倉市都市景観部)
「近代日本における庭園壁泉の歴史的展開~鎌倉市旧華頂宮邸庭園を事例として」
概要:「近代日本における庭園噴水の歴史的展開」については、調査内容を研究報告としてまとめた。しかし、庭園壁泉については当該論文では欠落していた。本研究発表は、鎌倉市旧華頂宮邸に遺存する庭園壁泉の調査を通じて明らかになった、近代日本における庭園壁泉の導入からその発展について、歴史的展開としてまとめた。加えて研究の端緒となった旧華頂宮邸庭園の壁泉復元について、庭園壁泉の事例として報告に加えた。
◆土屋 武詞(公益財団法人 東京都公園協会)
「都立庭園の植栽管理について」
概要:公益財団法人東京都公園協会(以下「公園協会」)は、都庁グループの一員として都立公園・庭園・霊園及び東京の河川施設などの維持管理を通じて快適で魅力ある都市を創る団体である。公園協会が管理運営を行う9つの庭園は、いずれも文化財庭園であり歴史的な価値、文化的な価値を有する日本を代表する名園である。この機会に、私たちが実施してきた維持管理のうち植栽管理の取組事例について、指針の考えとともに、紹介させていただきたい。
◆小椋 菜美(兵庫県立大学緑環境景観マネジメント研究科 / 淡路景観園芸学校)
「『日本庭園史図鑑』にみる江戸時代中後期庭園の植栽実態」
概要:江戸時代の日本では花卉園芸が世界的にも特異な発達を遂げ、木本・草本ともに多様な園芸品種が作出された。それらは庭園にも植栽されたと考えられるが、具体的な植栽のあり方は十分に検討されてこなかった。そこで本研究では、重森三玲が昭和 10 年代前半に記録した実測図、写生図および写真を用い、江戸時代中後期の作庭とみなされた庭園を対象として植栽状況を整理し、江戸時代に成立した園芸品種の庭園内での位置づけを検討する。
◆阪上富男(植彌加藤造園株式会社)・今江秀史(京都市)・出口健太(植彌加藤造園株式会社)・
加藤友規(植彌加藤造園株式会社)
「名勝無鄰庵庭園における危険木への対応―樹木の育成と安全管理の強化―」
概要:名勝無鄰庵邸庭園は明治27~29年(1894~1896)にかけて築造された、明治の元勲・山県有朋による京都の別邸である。作庭当初、外縁部の樹木は樹高の低い樹木で構成されていたが、近隣の市街地化によって構造物が増加したため、それらの遮蔽を目的に高い樹高で管理され、近年では高木化していた。修復剪定により景観に対する改善は行われてきたが、高木化による下枝の枯死や、衰退による腐朽などが見られるようになってきた。平成30年(2018)には幹折れなど台風による被害が発生し、樹木の安全管理について見直す必要が出てきた。本発表はこれまでに実施してきた危険木への対応について報告する。
◆Hong Seunghoon(東国大学)
「重森三玲の庭園における水景観造成の解釈と「K-Garden」のアイデンティティ確立に向けた含意」
概要:本研究は、重森三玲の庭園における水景観の構成原理を分析し、「K-Garden」の概念確立に向けた設計指針(案)을 提示することを目的とする。実地調査に基づき、水景観が空間組織の核として機能する論理を考察した。分析の結果、池、曲水、落差の三要素が境界や連結ディテールと結合し、場面展開や感覚統合の秩序を形成していることが明らかになった。これを通じ、伝統を現代的空間言語へと拡張した重森の造形原理を、K-Gardenの実践的な設計枠組みとして提案する。
◆LEE YoungKyoung(東国大学)
「慶尚北道の「点・線・面」資源を活用した洛東江国家庭園の造成戦略」
概要:本研究は、慶尚北道の洛東江流域における資源を規模と特性に応じて「点・線・面」に分類し、国家庭園の造成戦略を提示する。小規模な庭園や文化遺産を「点」、これらを繋ぐネットワークを「線」、そして10ha以上の大規模な庭園・公園や文化遺産群を「面」として定義した。分析の結果、点在する歴史的資源を面的な広域緑地へと階層的に統合する設計原理を導出した。これにより、地域の固有性を維持しつつ、持続可能な生態文化空間を構築する具体的方策を提案する。
【2日目】
9:00 清澄庭園 大正記念館にて受付
9:10 開催主旨説明・清澄庭園レクチャー(大会実行委員長 菊池 正芳)
9:20 清澄庭園の価値と石材(東京農業大学准教授 張 平星)
9:40 清澄庭園の価値と水系(東京農業大学助教 内藤 啓太)
10:00 清澄庭園現地検討会 庭園内及びバックヤード見学(非公開地区を含む)
(説明:東京都公園協会)
12:10 一次解散・移動・昼食休憩
13:30 旧安田庭園
(都営地下鉄大江戸線「清澄白河駅」乗車⇒「両国駅」2 駅目)に再集合・庭園見学
(説明:墨田区公園課)
14:30 移動
15:00 江戸東京博物館見学(自由参加)
16:30 解散
2.大会趣旨
令和7年は、「文化財庭園の植栽管理・育成を考える」とのテーマで、大分県内の事例について現地検討会・シンポジウムが開催されました。これに引き続き、関西大会でも京都の事例について、現地検討会・講演会を行ってまいりました。
令和8年の全国大会では、どのような景色を創り上げていくのか、清澄庭園等を事例にしつつ庭園の価値、庭園の管理と具体的な植栽管理手法等についてその実体について検討します。
3.研究発表の募集について
→申込受付終了しました
◆申込み方法
令和8年度(2026)全国大会における研究発表を募集します。会員の皆様におかれましては、奮ってご応募ください。発表者氏名・所属・題名・連絡先を明記し、発表概要(200字程度)を添付のうえ、下記の「発表申込み先」までお送りください。Eメールでのお申込みをお願いします。
※スケジュールの都合上、最大11件(質疑応答交代含む20分)の発表となります。公平を期すため、申込先着順とします。発表件数が8件以内の場合質疑応答を含めて30分の発表時間となります。
発表申込期限:令和8(2026)年2月28日(土)
発表申込先:m-ootake-32@pref.fukui.lg.jp
担当:大竹桃子(全国大会運営委員・福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館)
◆執筆要領
全発表者分を研究発表要旨として印刷し、当日参加者に配付します。原稿はそのまま要旨集の版下としますので、下記リンクよりWordの書式見本をダウンロードし、作成をお願いします。横書き2段組、1段あたり25字40行です。分量は、A4判で2もしくは4、6、8ページとします(奇数ページでの原稿は受け付けませんのでご注意ください)。提出に際しては、WordファイルとPDFファイルの両方をご提出ください。
要旨提出期限:令和8(2026)年4月10日(金)
4.大会参加の申込みについて
◆申込み方法
Eメールにて事前にお申込ください。
①氏名、②会員・非会員の別、③参加プログラム(現地検討会・情報交換会・公開講演会・研究発表会)、④公開講演会のみの参加で資料希望の場合、必要な冊数、⑤当日に連絡可能な携帯電話番号を明記ください。
※参加申込記入票をご活用ください。
参加申込期限:令和8(2026)年4月30日(木)
参加申込先:m-ootake-32@pref.fukui.lg.jp
担当:大竹桃子(全国大会運営委員)
5.参加費
学会員 2,000円(学生は1,000円)
非会員 4,000円(学生は2,000円)
※上記金額に資料代、現地検討会費用を含みます。参加費は、1日のみ参加でも同額です。
※現地検討会における昼食は各自で自由にお取りください。
※情報交換会は、別途5,000円程度を当日に徴収します。
※公開講演会のみの参加は、無料です。ただし、公開講演会のみの参加で資料集を希望される場合は、1冊1,000円で配付します。
参加費振込期限:令和8(2026)年4月30日(木)
振込先(郵便振替)
・加入者名:日本庭園学会
・口座番号:00140-3-659842
※事前振込をお願いします。
6.問い合わせ
全国大会の内容に関する問い合わせ先
kikuchimy@tokyoireikyoukai.or.jp
菊池正芳(全国大会実行委員長)
研究発表に関する問い合わせ先
m-ootake-32@pref.fukui.lg.jp
大竹桃子(全国大会運営委員・福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館)
